最近になって新型コロナウイルス感染症に伴い、しもやけのような皮膚症状の報告が多くなっているそうです。
味覚・嗅覚の異常はコロナウイルス感染時の特徴的な症状として、もし感染した場合のわかりやすい目安となっていましたが、あるデータによると88名の患者のうち18名(20.4%)に何らかの皮膚症状が出現したそうです。
倦怠感や高熱などの症状がないまま無自覚で感染しているケースもあるようですが、皮膚症状の有無が感染の目安になるかもしれません。
しもやけのような症状の多くは爪先などに出現するそうで、もしかしたら原因不明のしもやけに悩んでいる方もいるかもしれません。
今回はコロナウイルス感染時に現れると言われるしもやけの原因やその写真などをまとめてみましたので参考になれば幸いです。
コロナ感染によると疑われる皮膚症状の現状
Coronavirus (COVID-19) infection-induced chilblains: a case report with histopathological findings https://t.co/y09N27aWT6 pic.twitter.com/dsnm3scXCa
— JAAD Journals (@JAADjournals) April 21, 2020
しもやけは冬に起こるイメージ
”しもやけ”は皮膚が赤く腫れ硬くなる病気で、寒さによる血流障害が原因です。この血流障害は”しもやけ”だけに見られる症状ではありません。血管に炎症が起きる”血管炎”でも出現します。
引用:大塚篤司文献
つまり寒くもないのにしもやけのような皮膚症状が起こるということは、寒さ以外の原因が考えられるということですね。
コロナウイルス感染者に皮膚症状が多発している事例からウイルスと皮膚症状に何らかの関連性があると考えられているようです。
各国の事例
スペインの皮膚科医 フアン・ガビン医師
子供と若者によく見られる典型的な(発熱などの)症状があって、2~3週間後に皮膚の異変が見られる。フアン医師によれば、明確な原因はわかっていないものの、ウイルスによる血管内の損傷などが考えられるという。
引用:プライムニュース
タイからの報告(文献1)では、新型コロナ感染症の患者さんにデング熱と同じような皮膚症状が出現したようです。デング熱は紅斑と点状の出血を伴う典型的な皮膚症状が出現します。タイではデング熱が多いため、患者さんの初診の段階では新型コロナ感染症とはわからず誤診したとのことでした。
文献1:J Am Acad Dermatol. 2020 Mar 22. pii: S0190-9622(20)30454-0. doi: 10.1016/j.jaad.2020.03.036.
各地でこのような症例が相次いでいるようですが、コロナウイルスとの因果関係ははっきりと証明されていないようです。
また全ての感染者にみられる症状でもなく、一部の感染者に発症しているようです。
もし、心当たりのない皮膚症状がみられる場合は早期の医療機関での受診が呼び掛けられています。
多くの情報元では若者によく見られる症状とのことでした。
原因は?
新型コロナウイルスはウイルス自体が体内の血が固まりやすい状況を生み出すのではないかと言われています。
しもやけのような皮膚異常はコロナウイルス感染によって血管の炎症が引き起こされ、皮膚に見える形で現れていると考えられているようです。
このコロナウイルス感染に伴う血管の炎症が指先に起こればしもやけのような症状となりますし、体に出現すれば水疱瘡のような皮膚症状となるそうです。
そのため、暖かいにもかかわらず、しもやけのような症状がみられたら、まずは感染を疑ってみたほうが賢明かもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
まだまだわかっていないことが多い新型コロナウイルス。
日頃から、新しい情報に触れるように心がけたいものです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。